テーマで探す新書ガイド 新書マップ BOOK MAP web magazine [ 風 KAZE ]
>>新書マップ検索画面へ戻る
テーマ Theme
テーマ Theme
恋愛論、恋愛術
もてたい人のための方法論、出会い系サイトでのゲームのような恋愛、中年男のエロスと恋愛、もてない男の恋愛論、江戸時代の恋についてなど。
関連書籍を探す
読書ガイド
 若者にとっても中高年にとっても恋愛は切実な問題であるようだ。真実の恋愛とは何だろう? 現代における恋愛がマニュアル時代を反映してか、かつてと比べて微妙に変化している状況も見えてくる。
『純愛時代』(大平健著、岩波新書)は精神科医である著者が診察した統合失調症や躁鬱症に陥った若者の報告だが、メール恋愛に嵌った青年や外国人労働者と恋におちたOL、ピュアな恋のイメージにとらわれる風俗嬢など、過剰なまでに潔癖な純粋さを求めて現実のなかで傷つき病んでいった若者たちの生態がリアルに描かれている。これを読むと、現代の若者における恋愛という概念がいままでとはずいぶん変化していることに驚かされる。たとえば「交際雑誌」を読み、そこで恋人探しをする男女の話。「交際雑誌」に書かれたバイク好きの男性のちょっとユニークな自己紹介を読んだOLは、相手に連絡し交際を申し込む。1カ月くらいつきあってはじめて彼は正式に「告白する」。「これからは、友達以上ということでつきあってください。お願いします」。この儀式が済まなければ、恋人にはならないというルールがあるらしい。こんなルールはいつから出来たのか。これがマニュアル時代の恋愛なのだろうか。
 あるいはメール恋愛の話。年齢も性別も偽り、トシオというハンドルネームで、あるサイトの「掲示板」に書きこみをしていた既婚女性が男子大学生と知り合い男同士(?)意気投合し、長いメールでの付き合いの末、実際に会うことになる。メールは相手が見えない匿名性に安心してか、お互いの心の中を洗いざらい打ち明けてしまう危険性がある。すっかり心を打ち明けあった二人は出会ってみると中年のオバサンと大学生。それにもかかわらず二人は恋におちる。中年オバサンの夫にメールのやりとりがバレて、二人の恋は引き裂かれ彼は発病する……。メール時代ならではの恋愛だ。著者は次々に現れる若い患者の病名をつきとめるため、彼らの恋愛事情を丁寧にさぐっていくが、その過程は推理小説のように面白い。いまどきの恋愛事情をとおして、現代の若者の脆く崩れやすい心の風景を描いた「純愛」の症例集。
『女は男のどこを見ているか』(岩月謙司著、ちくま新書 )は、男が理解できない女の心理をやさしく解明する。女の行動の謎は、男にとっては悩みのタネ。お金があり地位も名誉もある男であっても女には「いい男」とは認めてもらえない場合が多い。女の直感はするどく、お金や地位や権力に関係なく、ほんとうに「智恵と勇気」がある男かどうかを瞬時に見分けてしまうからだ。「智恵と勇気」がない男は尊敬されない。ではどうすれば智恵があり勇気があり決断力にあふれた男になれるのか。結論は「英雄体験」をへて成長し、内面の清らかさ、潔さ、心のやさしさなど、古くさいようにみえるがいつの時代にも通用する人間の真実な心を獲得することがポイントだという。男性に向けて書かれた恋愛指南書ではあるが女性心理を知る参考書としてもユニークだ。
『悪の恋愛術』(福田和也著、講談社現代新書)は若い男性に向けて書かれた恋愛マニュアル。手っ取り早く言えば、恋の駆け引き、プレゼントの仕方、嫉妬の活用法など、どうすれば女性を口説けるのかというテクニック。著者は文芸評論家。気楽に書いたのだろうが恋愛をこんなにも手軽に扱ってよいのか、という疑問が残る。
『中年男に恋はできるか』(小浜逸郎、佐藤幹夫著、新書y)は結婚して家族もいる中年男性二人の対談集。頭が禿げても、歯がガタガタになっても、枯れることのできない中高年男性のエロス。性愛に未練たっぷりの男達は、妻とは別の女性との恋愛にひたすら憧れる。それは夫婦関係の変容が影をさしている。家庭は夫婦が中年になるに従い、マザコン男を受け入れない妻との闘いの場にかわるようだ。妻とはズレてしまった心の隙間を埋めるために求める恋愛。「なぜ人はかくも懲りずに性愛に揺さぶられるのか?」という問いの繰り返しが本書には通奏低音のように流れている。
ウインドウを閉じる
<< PAGE TOP