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バリアフリー
もし眼鏡がなければ、視力が弱い人の多くはハンディキャップを持つことになる。反対に、バリアフリーを進めることで、多くのハンディキャップは取り除くことができる。バリアフリーについて考える。
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 視力が弱い人の多くは、眼鏡のおかげでハンディを感じずに日常生活を送る。市中の段差をなくしたり、ドアを広くしたり、点字表記を多くしたり、盲導犬や介護犬を認知させたりといったバリアフリーを進めることで、多くの人のハンディキャップは取り除くことができる。たとえば、どこにでも移動可能ならば、車椅子はハンディキャップにならない。ハンディキャップは、社会が作り出している側面もあるのである。そこで重要視されることになるのが、バリアフリーである。
『バリアフリーをつくる』(光野有次著、岩波新書)は、バリアフリーの家具や住居をつくっている工業デザイナーで、福祉活動家でもある著者が、バリアフリーの家具や福祉サービス施設の作り方を、とても親切に伝授する。著者の信念は「障害は社会環境がつくるものである」ということだ。たとえば、寝起きが楽にできるベッドがあれば寝たきりにならずにすむ人はいるのだし、持ちやすいカップやおかずをすくいやすい食器があれば、食事の介護は必要でなくなる人もいる。そうした社会環境が生みだしている障害をなくしていくために、著者は高齢者のためのベッドや座りやすく立ち上がりも容易な椅子、姿勢保持具などを作っている。バリアフリーデザインとユニバーサルデザインにも取り組んでいる。バリアフリーがなぜ必要で、それができることでどのような人々がどのような恩恵を受けることができるのか、実践者ならではの解説が随所にみられる。
『無敵のバリアフリー旅行術』(おそどまさこ著、岩波アクティブ新書)は、7年半の間に32本のオリジナルツアーを企画し、延べ682人の高齢者や病人、障害をもつ人たちと58頭の盲導犬とともに、地球のあちこちを旅してきた著者の報告。目の見えない人や半身麻痺の高齢者、癌のため余命4カ月と宣告された人…、さまざまな困難を抱えた人たちが海外旅行を楽しむ姿を、生き生きと活写している。旅に出たくても、年齢や障害で二の足を踏んだり、最初からあきらめたりしている人たちばかりでなく、身体は自由でもいろいろな困難を抱えて生きている人たちを、「なせばなる」と勇気付けてくれる痛快な読み物である。
『車イスから見た街』(村田稔著、岩波ジュニア新書)は、家族や友人に支えられながら自らの道を切り開いて生きてきた車椅子の弁護士が、障害をもつ人にとって、街は、社会はどうあればいいのか、街を車椅子で移動しようとすると、どんな困難があるのか、電車やタクシー、トイレ、投票所はどうか--などを、体験を通して語る。
『50歳からの人生を考えた家づくり : 建てかえとリフォーム』(竹岡美智子著、講談社+α新書)は、6章で障害を持つ人にとって住みやすい家を考える。『路面電車: 未来型都市交通への提言』(今尾恵介著、ちくま新書)は、バリアフリーの観点からも見直されている路面電車について、その歴史や可能性を語る。
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