インドから中国を経て日本に伝来した日本仏教思想の特徴とは。この答えとして、日本仏教の思想の根幹を概観するには『日本人と浄土』。平安時代以降の日本仏教には、二つの強い流れがある、とし、それを「生」の意味を追求した密教と、「臨死」の課題を背負って発展した浄土教であると指摘する。二つの伝統仏教を対比交錯させながら、浄土に往生するという思想の探索をさまざまな角度から論じ、日本人の心底深く流れている浄土信仰に光を当てる。同じ著者の『 仏教とは何か : ブッダ誕生から現代宗教まで』は、仏教を考える上でもっとも根元的な難問は「仏教をどう生きるか」ということだとする視点から、日本においてのみ繁栄を誇りながら、今やその生命力を枯渇させつつ自滅の道を突き進んでいる大乗仏教を、ブッダ誕生の原点に立ちもどって検証する。
『日本仏教の思想 : 受容と変容の千五百年史』は、日本仏教は何を求め、伝来仏教の何を捨てたかを、最澄、空海、法然、道元、日蓮らの思索を辿り検証し、日本仏教の核心に迫る。
日本仏教の巨星たちにスポットをあてた新書がいくつかあるが、その一つ、『徳一と最澄 : もう一つの正統仏教』は、伝教大師最澄の天台宗開祖にあたりこれを批判、論破した徳一の人物と思想に迫る。徳一は東国に赴して信仰元始再興を志し、東国の化主として長く景慕された人物。天台・真言に抗して主張した彼の正義とは何であったのかを探る。
『最澄と空海 : 日本仏教思想の誕生』は、日本仏教の祖と言われる二人の学僧を取り上げる。天台の「正統」理論を学び、日本仏教千年の礎を築いた最澄と、勃興する「新思想」密教を学び、独創的な世界構造論を樹立した空海の二人の思想を読み解き、「日本仏教」誕生の瞬間に迫る。
『空海と密教 : 「情報」と「癒し」の扉をひらく』は、弘法大師として今でも庶民に親しまれている天才空海の実像と思想を明らかにする。『鎌倉新仏教の誕生 : 勧進・穢れ・破戒の中世』は、日本仏教の最盛期であった鎌倉時代に誕生した新仏教の始祖たち、法然、親鸞、道元、叡尊らの思想に迫る。
仏教のミニ事典として、実用的なのは『仏教の常識がわかる小事典 :歴史から教義、宗派まで』。仏教の歴史、教義、日本伝来までを概略したうえで、日本仏教の各派の歴史や教義、本尊などについて詳しく触れ、阿含宗、真如苑といった仏教系の新宗教教団についても説明している。
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