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仏教入門
仏教とは何か? 仏教の起源、歴史、思想、現代の仏教など、仏教を学ぶ解説書の数々。
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 日本人の大半は、亡くなると仏教で葬送される。葬儀は人生儀礼の中で最も重要視されているものの一つである。にもかかわらず、その仏教とはどのような宗教で、どのような思想に貫かれているのかときかれて、答えに窮しない日本人はほとんどいない。それどころか、自分の家が仏教の何宗の何派に属しているのかも答えられない人もいる。
 ちょっと考えてみると、これはとても不可思議な現象である。では、仏教とはどのような宗教なのか? 仏陀によりインドで発祥し、中国から日本に伝えられた仏教の思想や歴史、教義、さらには日本で13宗56派に分かれていると言われるその実態などに、簡単に答えることははなはだ困難な作業である。が、その難題に果敢に挑戦した良書は少なくない。
 仏教について、その成り立ちから基本的な思想などを予備知識なしに学びたい人には『仏教』(渡辺照宏著、岩波新書)がお勧めだ。仏教とはインドに発祥した宗教であり、その核心は仏陀にあるとの視点にたち、インド仏教の歴史に即して、重要問題を説明している。アプローチとして常識的な既成概念の批判を試み、その上で仏教が誕生したインドの精神的風土を考え、それを前提に仏陀の生涯を概観し、仏教の基本的諸問題を解説。さらに、仏陀の弟子とその後継者たちの生活と考え方、出家者と在家者の区別を明らかにしている。
『仏教入門』(三枝充悳著、岩波新書)も、インド仏教の歴史と思想史を主題とし、西洋の諸思想との比較もまじえ、仏教は何を説いたかを描いている。仏陀に注目した入門書には『仏教入門』(岩本裕著、中公新書)がある。人間の生存に苦悩した人間仏陀を、生まれた環境、家族、時代背景、根本思想など詳しく、感動を持って描くことを中心に、仏陀後の教団の複雑な展開過程を社会・思想史的背景と関連させて見ることも加え、仏教の奥義に迫っている。
 一方、仏教をインド思想史の中に位置づけ、インドの思想的土壌の中で、どのような革新性を持って仏教が誕生したのかに着目して書かれているのが『仏教誕生』(宮元啓一著、ちくま新書)である。仏教誕生前夜、釈尊の生涯、最初期仏教の考え方から仏教の原型を追い、釈尊(仏陀)を経験論とニヒリズムに裏打ちされたプラグマティストとする視点から、その思想の本質を明らかにしようとしている。
 日本人にとって仏教がどのような宗教であるのかを知るには『仏教の常識がわかる小事典 : 歴史から教義、宗派まで』(松濤弘道著、PHP新書)が手ごろだ。仏教の歴史、教義、日本伝来までを概略したうえで、日本仏教の各派の歴史や教義、本尊などについて詳しく触れ、阿含宗、真如苑といった仏教系の新宗教教団についても説明している。
 山折哲雄氏の『仏教とは何か : ブッダ誕生から現代宗教まで』(中公新書)は、著者独自の視点から、仏陀の人生を考えることを通して、日本の仏教を検証する。また『現代人のための仏教』(平川彰著、講談社現代新書)は、現代人の生き方の指標として、仏教の教えを解説する。
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