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環境問題
環境問題の本質をさぐり、環境問題の現場から実態を報告し、その解決策を考える。
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読書ガイド
 ほとんどの人が環境問題という言葉を知っているが、それぞれのイメージには大きな差がある。ゴミ、公害、健康、自然保護、人口爆発、地球温暖化、生活様式や産業構造の変革、環境政策などいくらでもキーワードが出てくるように、人間のすべての活動に関係する問題だからである。そして、ほとんどの場合、「人はどう生きるか」「社会はどうあるべきか」という大命題につながっている。
『地球環境問題とは何か』(米本昌平著、岩波新書)は、地球環境問題がどのような経緯で国際政治の舞台に登場し、世界共通の課題となったか、を通して地球環境問題の本質に迫っている。つまり、1988年6月の米上院公聴会におけるNASAゴッダード宇宙研究所、J.ハンセンの地球温暖化に関する証言から、同年のトロント会議、国連総会、1989年のロンドン会議、先進国サミット、1992年の地球サミットとみていくと、時代は東西冷戦の終焉と東欧革命に重なっており、地球環境問題が安全保障上の問題として軍縮問題に匹敵する国際政治課題であることを世界が認識した軌跡であることがわかると指摘しているのである。また、各国の環境外交や科学者、NGOへの対応などにも言及しており、特に日本に関しては「日本の課題と進むべき道」と題して1章を割いている。
 では、その地球環境はどのようなレベルにあるのだろうか。20世紀の環境を総点検し、21世紀のシナリオを描くねらいで刊行されたのが『地球の破産 人口・環境・資源をめぐる21世紀のシナリオ』(小西誠一著、ブルーバックス)である。サブタイトルの通り、人口、食糧、エネルギー、資源、汚染などの問題についてデータを示しながら解説し、最終章で「21世紀の地球と人類」について予測している。『地球環境報告2』(石弘之著、岩波新書)は、世界120カ国の環境問題の現場を歩いてきた著者が、前著『地球環境報告1』(岩波新書)に続き、深刻度を増している地球環境の現状を報告している。東南アジアなどの熱帯林やマングローブ林、水が涸れる黄河、ブラジルのインディオの生活、アフリカや中央アメリカの環境破壊などを取り上げている。『南極発・地球環境レポート:異変観測の最前線から』(斎藤清明著、中公新書)は、科学記者として日本南極観測隊に同行した著者のルポ。
 環境問題への対策については、さまざまな分野からのアプローチがされているが、『地球温暖化を考える』(宇沢弘文著、岩波新書)には炭素税について1章を設けているのが注目される。『入門環境経済学 : 環境問題解決へのアプローチ』(日引聡・有村俊秀著、中公新書)は、合意形成が遅れがちな環境問題を経済学の立場から分析、廃棄物問題、自動車公害問題、炭素税などを取り上げ、具体的な環境政策を検討している。
『環境問題とは何か』(富山和子著、PHP新書)は、日本の伝統的な農林漁業のありかたが環境を守ってきたとして「自然を守ることは農林漁業を守ること」と訴えている。
『二酸化炭素と地球環境:利用と処理の可能性』(大前巌著、中公新書)は二酸化炭素問題に的を絞っており、二酸化炭素とはどういう物質で、どのように製造され、どのように利用されているか、また地球環境にどのような影響を与え、それによる環境問題にどのように対処すればいいか、まで、データや化学式、図表を駆使してバランスよくまとめている。
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