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在日韓国朝鮮人、朝鮮系日本人
在日韓国人、在日朝鮮人、日本国籍を取得した朝鮮系日本人の歴史、現在の状況、若い世代の意識やメンタリティなど報告。
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読書ガイド
 日本社会には現在、約60万人の永住韓国人・朝鮮人が生活している。日本国籍を取得している朝鮮系日本人もあわせると、その数は100万人を超えるとみられている。それほど多くの朝鮮系の人々が日本で生活しながら、その大半は通名で生活し出自を明らかにしにくい状況があるなど、日本社会は依然として、朝鮮系の人々にとって開かれた社会にはなっていない。
 その朝鮮系の人々の多くは3世、4世の時代に入ってきて、日本で生まれ育ち日本語のみを話す人が大半になっている。そうした新しい世代の人々の置かれた状況や意識はどのようなものなのであろうか。『「在日」という生き方 : 差異と平等のジレンマ』(朴一著、講談社選書メチエ)は、日本人でもない、韓国・朝鮮人でもない、「異質」な存在として日本社会に生きる「在日コリアン」の姿と生き方考え方を、個別の具体的な人生を通して描いた好著だ。
 第1部は意識調査を基にして在日コリアンの素顔と若い世代の生き方を報告するとともに、在日の戦後50年の歴史を概観する。そして第2部で力道山、新井将敬、孫正義ら、日本社会でよく知られた在日著名人の人生を詳細にたどることを通し、「在日という生き方」を描き出している。
『在日韓国・朝鮮人 : 若い世代のアイデンティティ』(福岡安則著、中公新書)も、生活史の聞き取り調査によるデータを基に、具体的な生き方を丁寧に紹介することで、在日コリアンの若い世代の姿を報告している。そこに登場するのは、民闘連の若者、在日韓国青年会の若者、朝鮮学校を卒業した若者、日本に「帰化」した若者たちなどである。
 在日外国人が日本で生活するには様々な困難がつきまとう。『在日外国人 : 法の壁, 心の溝』(田中宏著、岩波新書)は、その困難の原因を日本の法律や社会制度の問題点を指摘することで明らかにしている。在日コリアン・中国人の歴史的経緯、指紋押捺、法的な就職差別、さらにはインドシナ難民、外国人労働者が抱える問題などを詳説することで、日本で生活する在日外国人が直面する日本社会の問題を分かりやすく説明している。在日外国人の状況を理解するための教科書として最適な図書である。
 在日韓国人2世で日本人の母をもつ鄭大均氏による『在日韓国人の終焉』(文春新書)では、日本で生まれ育ち、アメリカ、韓国で生活した経験をもつ著者が、その経験を踏まえて、韓国籍でありながら韓国への帰属意識に欠ける「在日」の、国籍とアイデンティティのずれを指摘する。そのずれの解消策として、日本国籍を取得して日本人として生きていく、在日の新しいあり方を提案している。その上で、朝鮮系日本人として生きていくか、日本に同化してしまうかは、個人の問題とするのが氏の立場だ。
『「在日」としてのコリアン 』(原尻英樹著、講談社現代新書)は、植民地支配、敗戦後の「在日」の誕生、朝鮮人差別、在日韓国人と在日朝鮮人など、在日コリアンの困難な歴史と実情を基礎的な事柄から説明し、日本社会の問題を問い直している。
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