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自衛隊
自衛隊は軍隊なのかそうではないのか。警察予備隊を前身に、武力を持つことを自ら禁じた憲法下で、曖昧な存在のまま置かれた自衛隊。しかも、予算と装備、そして人員は増え続け、いまや世界でも屈指の軍事力となっている。
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読書ガイド
 軍事における様々な問題は、その時代の国際関係の枠組みや国家のイデオロギーのあり方によって刻々と変化していくものである。とりわけ東西冷戦後、55年体制後の自衛隊のあり方は、海外への部隊派遣の賛否を含めて今後も議論に上がっていくに違いない。自衛隊の組織問題を正面から取り上げている『自衛隊をどうするか』(前田哲男編、岩波新書)。東西冷戦後の自衛隊は縮小すべきという論旨から、具体的な縮小方法まで触れている。また、日本の軍事能力の面から国民に支持される自衛隊のあり方を論じているのが、『日本の軍事システム』(江畑謙介著、講談社現代新書)。日本の自衛隊には、イージス艦のように偶然うまく機能したものもあるが、全体的に国民の目から見れば、予算面で合理性のない軍備が多いと理解できる。
 吉田茂元首相が、警察予備隊から将来の「国軍」を目指して作った自衛隊の歴史を、徹頭徹尾「国民のもの」という視点で綴っているのが、『自衛隊は誰のものか』(植村秀樹著、講談社現代新書)。日米安保条約や軍拡路線に批判的な筆者の書いた同書は、90年の湾岸戦争に対しても同じように批判的であり、アメリカの行動原理とは異なる自衛隊のあり方を提示している。
 日本の安全保障の問題を徹底的に現実面から論じているのが、『日本の安全保障』(江畑謙介著、講談社現代新書)。国の安全保障とは、常に相手国の状況から見た相対的なものであり、最終的には「一国として世界でどのように生きていくかという問題」であるという。それには国民一人ひとりの覚悟と現実的政策が求められるが、長い間軍事アレルギーに覆われてきた日本人が、そのような意識に脱皮できるかどうかが課題となろう。
『在日米軍』(岩波新書)は、基地反対論に立つ市民運動家の梅林宏道が、自身の主観を交え、情報公開制度を駆使して集めた「情報の思想化」を行った書である。在日米軍の矛盾点から撤退論までを視野に入れ、政府とは反対の立場から日本の安全保障の見直しを説いている。
 一方、日本が国際法上保有しているが、憲法上行使できないとされる集団的安全保障の解釈が、いかに日本の防衛政策ををゆがめているかを説いた書が、『集団的安全保障 論争のために』(佐瀬昌盛著、PHP新書)である。立場上、防衛大学の学長を退任する最終講義まで封印してきた集団的安全保障の必要論をまとめた同書は、それを認めない内閣法制局の「政治性」の問題点などを指摘し、政府の歪んだ防衛観について論じている。
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