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広告とは何か
現代社会は広告によって作られているといっても過言ではない状況にある。人々は氾濫する広告的な情報にさらされ、知らず知らずのうちに生活や価値観を方向付けられている。広告とはどのような発想で作られているのか、広告との付き合い方などを考える。
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読書ガイド
 現代社会は広告によって作られているといっても過言ではない状況にある。私たちはテレビや新聞、雑誌、あるいは街角のポスターやサイン、インターネットサイトから発信される広告情報の洪水にさらされて生活しているのであり、それらから様々な影響を受けている。では、広告とはどのような発想と戦略で作られ、私たちの生活や人生、社会にどのような影響を与えているのだろうか。
『現代広告の読み方』(佐野山寛太著、文春新書)は、「広告」というメディアの実像を追うことで、現代社会のあり様を批判する。著者は広告と(広告を収入源とする)マスメディアのメッセージは相似形であり、メディアのメッセージは複数の意味を孕んでいること、現代人は情報のほとんどをマスメディアから得ていること--などを前提とし、現代社会に生きる人間は、知らず知らずのうちに、広告と「広告的情報(マスメディアのメッセージ)」によって、生活や生き方、価値観を方向付けられている、と警告している。たとえば、現代の若者が電車の中で他者の存在に気を留めないのも、広告的情報が「欲しいものを欲しがれ」「大人の言うことを気にするな」「若者は偉い」等のメッセージをメディアから受け続けてきた結果なのだと、著者はみる。1章で広告の構造を概観、2章ではベネトン、ルイ・ヴィトン、ナイキ、日栄などの広告戦略を具体例に、広告に隠された狙いを指摘し、広告の読み方を解説(行き過ぎた取立てと巧妙な保証人システムで問題となった商工ローン大手の日栄が報道番組の提供者となっていたのは、直接の借り手ではなく、保証人となる可能性のある人をターゲットとしていたなど)。3章では広告収入で経営しているメディアが発信する情報は、ニュースであれ歌番組であれドラマであれ、すべては広告的情報とならざるを得ない構造を指摘している。
 佐野山が現代人の生き方までを方向付けていると指摘する広告は、どのような発想と戦略で作られているのか。『広告の科学 : その発想と戦略』(チャールズ・ヤン著、中公新書)は、初版1973年の著作だが、現代の広告制作の基本を、歴史的な経過を踏まえて丁寧に解説した入門書だ。今では経営者の常識となっている「マーケティング」を取り上げ、その一環として広告を位置づけて、発想と方法論を解説する。根底にある理念は、「企業は、消費者の要求を満たすためにこそ存在する」ということであり、その理念にそって、消費者の要求を正確に把握するためのノウハウとその理論、広告戦略立案の方法、実際の広告制作の流れなどを、実践的に解説する。
『ブランド広告』(内田東著、光文社新書)は、ブランドを構築するために有効な手段となるブランド広告についての教科書的著書。<消費者にイメージを喚起できる><愛着を抱かせることができる>の二つをブランドの条件としてあげ、ブランド広告の成功例をふんだんに紹介しつつ、<インパクトよりもコンセプトが重要><消費者の立場に立って広告を発信する><一貫性の重要性>など、豊富な経験から元電通マンの著者が積み上げてきたブランド広告のイロハを伝授する。
 広告一般を俯瞰するのではなく、チラシに焦点をあてて、広告の世界の意外な一面を紹介したのが『チラシで読む日本経済』(澤田求、鈴木隆祐著、光文社新書)である。いわゆる入門書や教養書ではなく、新書版ノンフィクションといった趣。チラシの数は年間一世帯あたり6000枚を超える、売上げは4500億円超、総広告費のシェア7%などの基礎的情報から始まり、流通、代理店、新聞社、メーカーなどチラシに関わる人々を取材し、チラシのすべてをリポートしている。一読すれば、チラシをゴミと考える人がいる一方で、貴重な情報源として活用している人も多く、チラシのよい場所に自社の商品を載せてもらうためにメーカーが争奪戦を繰り広げているなど、興味深い情報満載の書である。
 ジャパン・プレゼンテーション : 世界に伝わる広告表現スキル』(杉山恒太郎著、角川oneテーマ21)は、広告クリエーターの著者が、ヒット広告の作り方、海外への発信のノウハウを解き明かす。インタラクティブの時代の広告に重要なことは、ホスピタリティーだと、強調する。
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