日本語を翻訳するということ : 失われるもの、残るもの

牧野成一著

中央公論社, 2018.6, 190p., (中公新書 ; 2493)

ISBN: 新<9784121024930>, 旧<4121024931>

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内容

「古池や蛙飛び込む水の音」芭蕉のこの俳句を英語で説明するとき、「蛙」をa frogとfrogsのどちらで訳すべきだろうか。単数か複数かを決めないまま翻訳することは英語では許されない。ほかにも「ちらちら」「どんどん」などの擬音・擬態語、「雨ニモ負ケズ」の漢字カタカナ交じりの表記、「顔が能面のようだ」といった比喩など、翻訳困難な日本語表現を紹介。夏目漱石も村上春樹も登場する、海を越えた日本語論。

目次

序章 翻訳とは、つまり、何だろう?

第1章 こぼれ落ちる響き

第2章 ひらがな、カタカナ、漢字

第3章 比喩は翻訳できるのか

第4章 過去の話なのに、現在形?

第5章 日本語の数はおもしろい

第6章 「ですます」が「である」に替わるとき

第7章 受動文の多い日本語、能動文の多い英語

第8章 翻訳に見る「日本語」の文体

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