山岸美穂, 山岸健著
日本放送出版協会, 1999, 233p., (NHKブックス ; 853)
ISBN: 新<9784140018538>, 旧<4140018534>
“音”と“響”が身辺を満たす。 かつての風の息吹きや川の瀬音にかわり、無機質な電子音、間断なく流れるポップな音楽が街にあふれている。 遙かに聞こえる自然の音から、鋭く耳に突き刺さる機械音まで、“音”がつくる風景は、時代と社会の姿を凝縮している。 本書は、R・マリー・シェーファーが提唱した「サウンドスケープ論」を検証しながら、人々の暮らしのなかの“音の風景”を見直してゆく。 人間の五感に捉えられた事象を手がかりに、新しい切り口で社会を読み解く感性行動学と、現象学的社会学の視点から日常生活を考える。
第1部 感性・想像力とサウンドスケープ(改めて「感性」を問うということ—現代社会を理解するために;感性と拡張された身体;サウンドスケープの社会誌;音とともに生きる)
第2部 人間と音の世界(“音の風景”と生活世界;生活史の音—音の個人史)