小田部雄次著
中央公論新社, 2006.3, iii, 365p., (中公新書 ; 1836)
ISBN: 新<9784121018366>, 旧<4121018362>
明治維新後、旧公卿・大名、維新功労者などから選ばれた華族。 「皇族の藩屏」として、貴族院議員選出など多くの特権を享受した彼らは、近代日本の政治、経済、生活様式をリードした「恵まれた」階級のはずだった。 日清・日露戦争後、膨大な軍人や財界人を組み込み拡大を続けたが、多様な出自ゆえ基盤は脆く、敗戦とともに消滅する。 本書は、78年間に1011家存在したその実像を明らかにする。 巻末に詳細な「華族一覧」付。
序章 イメージとしての華族—鹿鳴館を彩った人びと
第1章 華族の成立
第2章 「選ばれた階級」の基盤構築
第3章 肥大化する華族—明治から大正へ
第4章 崩壊への道程—大正から昭和へ
終章 日本的「貴族」の終焉—敗戦・戦後