田代和生著
文藝春秋, 2002.10, 268p., (文春新書 ; 281)
ISBN: 新<9784166602810>, 旧<4166602810>
海外への行き来も居住も厳禁されていた江戸期、唯一の例外として朝鮮の釜山に幕府公認の日本人町があった。 一〇万坪に及ぶ敷地に四〇〇〜五〇〇人の日本人が住んだ、対馬藩管理の倭館である。 そこは外交や交易の最前線。 朝鮮王朝相手の交渉は悪戦苦闘の連続の上に、密貿易の企ては跡を絶たない。 時には姦通事件が起こり、虎も出る。 郊外の散策を楽しむ風流人もいれば、日朝で酒宴の交歓もする…。 異文化のただ中での、知られざる倭館の日々を紹介する。
第1章 古倭館の時代
第2章 二〇〇年の日本人町
第3章 「鎖国」のなかの倭館貿易
第4章 倭館に生きる
第5章 日朝食文化の交流
第6章 朝鮮を調べる