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ひとり親家庭
赤石千衣子著
-- 岩波書店, 2014.04 , 249p. -- (岩波新書 ; 新赤版 1481)
ISBN : 新<9784004314813> , 旧<400431481X>
 
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ひとり親家庭の半分が貧困であるということはこの数年でかなり知られるようになってきました。けれども、その実態について伝えるものはまだまだ少ないのが実情です。

 私は長年、ひとり親の当事者グループで活動してきましたが、今回は、さらに可能な限りたくさんのシングルマザー、シングルファーザーに直接会い、話を聞きながらこの本を書きました。

 深夜の居酒屋のダブルワークをしつつ、数時間の睡眠で朝の部活に出る子のために早朝からお弁当をつくる母親。

 DVから逃れたあとも、なお子どもたちに出るさまざまな影響。

 そしてつい最近でも、シッターズサイトを通した悲惨な事件に見られるように、子どもを預けて働くというところでもまた大きな壁ができつつあることを感じます。

 他方で、近年ひとり親と子どもたちの支援に動く団体やグループが増えてきていることも事実です。本書の中では、これらの新しい支援の在り方も多数紹介しました。

 ひとり親家庭の親と子どもたちの困難は、この社会のシステムの根幹にかかわっていることを理解していただければと思います。
はじめに
年収100~200万円の暮らし/10代のシングルマザー/シングルファーザーの生活困難/底抜けするひとり親の生活





1章
ひとり親家庭の現在
40年前から2倍になったシングルマザー/ドメスティック・バイオレンスや経済問題が動機に/生活が苦しい/就労率は高いのに低収入/不安定な雇用が生活不安を招く/ひとり親の学歴格差/住まいの貧困/養育費は五人に一人、しかも低額/時間の貧困が何を招くか/見えてきた父子家庭の困難


2章
私たちも「ひとり親」
保育料を払えず滞納100万円―別居母子/知られていない別居中の困難/逃げたあとも大変―配偶者からの暴力/続く多重的困難/DVの子どもたちへの影響/モラル・ハラスメントから逃れて/非婚シングルマザーの排除/「「おめかけさん」だから」と児童扶養手当からの排除案/認知による支給停止/非婚のシングルマザーの現状/寡婦控除が適用されない/増える再婚/高齢シングルマザー


3章
スタートラインからの不利―ひとり親の子どもたち
一人で過ごす子どもたち/もっとも困るのは病気のとき/学校社会からの排除/友だちづきあい、いじめ、不登校など/経済状況が学校生活・進学へ影響する/所得格差と教育/バイトに吸い寄せられる子どもたち/母親との関係/母役割、父役割を果たせないのか/ひとり親と虐待―大本は貧困を含めた困難/母親の恋人/別れた父親との関係/周囲の援助/ひとり立ちが難しい


4章
女性の貧困が子どもの貧困を招く
子育て中の女性は稼げない/男性稼ぎ主型家族とシステム/正社員になりたいが/シングルファーザーの不利/シングルマザーとシングルファーザーは同じ?/親族頼みのひとり親/親族援助の階層差/親族以外のつながり/非正規化の波がかぶさる/保険料が高くて払えない/所得再分配が機能していない/貧困層ほど性別役割意識が強く、不利な選択を/風俗業で実現する「ワーク・ライフ・バランス」


5章
パイが拡大しないひとり親支援
少ない生活保護受給世帯/児童扶養手当のほうがカバーしている/母子家庭の母親が生活保護を受給するということ/【コラム1】生活保護の同行支援/【コラム2】DV被害のあと生活保護を受給しているTさんからの手紙/児童扶養手当制度の変遷/【コラム3】児童扶養手当を18歳に引き上げる会/検証なき就労支援施策/地域格差の大きい母子家庭等就業・自立支援センター/在宅就業支援の怪


6章
求められる支援を考える


子どもたちの野外活動を支援/食料支援の可能性/病児保育の訪問支援に「ひとり親支援プラン」/シングルマザー向けシェアハウス/シングルマザーを管理職にする支援/ほっとサロン/広がる学習支援の輪/支援につながりにくい人々とつながる/子どもから親の支援へつなげる/どんな施策が求められているのか/今必要なひとり親支援施策/【コラム4】旭川市のファミリーサポート事業


 おわりに
 主要引用・参考文献
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