
悪の力
集英社, 2015.9, 189p., (集英社新書 ; 0803)
ISBN: 新<9784087208030>, 旧<4087208036>
所属テーマ
内容
川崎市中一男子生徒殺害事件、群馬大病院事件、名古屋大女子学生の殺人・傷害・放火事件、酒鬼薔薇聖斗、ルフトハンザ系航空機墜落…。周囲では日々、「悪の力」が増大しているように映る。そして、ひとたび「悪」を見出したとき、人々は心の奥底からどす黒い感情が湧き出すのを感じるだろう―こいつだけは許せない、と。しかし、そうした憎悪のエネルギーは、実のところ「誰かと繋がりたい」という叫び声でもある。現代人を苦しめる「悪」はどこから生まれるのか。私たちはそれとどう向き合えばいいのか。一〇〇万部のベストセラー『悩む力』の著者が、人類普遍の難問に挑む。
目次
第1章 悪意に満ちた世界(私たちの中の悪
悪の喜び
悪の枢軸
システムの中の悪)
第2章 悪とは何か(悪の百面相
闇の中からの悪
悪は空虚を生む
根源的な悪と陳腐な悪)
第3章 なぜ悪は栄えるのか(歴史は悪にあふれている
悪の連鎖
悪を育てるもの)
第4章 愛は悪の前に無力か(悪と苦悩
『ヨブ記』の問い
わかりにくい愛
絶望の中でも共に生きる)