鄭大均著
文藝春秋, 2004, 201p., (文春新書 ; 384)
ISBN: 新<9784166603848>, 旧<4166603841>
在日コリアンのほとんどは戦前日本が行なった強制連行の被害者及びその末裔だ、という「神話」がある。 この神話は日本社会に広く流布し、今や「常識」にすらなりつつあるが、著者はそれに疑問を呈する。 多くの在日一世の証言を読むと、大多数は金をもうけにあるいは教育を受けに、自らの意志で海峡を越えた様子がみてとれるからである。 著者はこの「神話」がどのようにして拡がり、どう今の日本社会に影響しているかを分析しつつ、その実像に迫る。
第1章 「在日は強制連行の被害者である」(『東京アンダーワールド』;教科書から辞典まで ほか)
第2章 反論(自発性の視点;「強制連行」批判 ほか)
第3章 一世たちの証言(「強制連行」という言葉;渡日の経緯 ほか)
第4章 『朝鮮人強制連行の記録』再考(「朝鮮人強制連行」の誕生;北朝鮮が輝いて見えた時代 ほか)
第5章 見せかけの怒り(金嬉老事件;梁石日 ほか)