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俳句入門
俳句とはなにか、どう作ればいいのか、五・七・五の十七音定型の約束事から、俳句独特の省略の手法や俳句の楽しさ、句会などについて。
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 俳句ブームである。俳句人口は500万人とも1000万人ともいわれている。なぜこれほど俳句には国民的な人気があるのか。川柳は「うなずかせる文学」で俳句は「感じさせる文学」ともいわれるが、俳句の約束事とは何か。五・七・五の十七音定型がなぜ必要か、季語、切字とは何か。どう作ればいいのか、俳句独得の省略の手法とは?
 これらの疑問をもつ初心者でも、ちゃんと理解できるように配慮して書かれているのが『俳句入門:初級から中級へ』(稲畑汀子著、PHP新書)。著者は現代俳句の師・高浜虚子の孫で「ホトトギス」を主宰する稲畑汀子。俳句に関する基本的知識をきっちり理解してから実践に入っていけるように工夫してある。1章で最も大事な季語、切字(や・かな・けり、等)、五・七・五の十七音定型、について説明。2章以下で実践・俳句の作り方、花鳥諷詠、客観写生の考え方、虚子の俳句、芭蕉の俳句などに触れる。『俳句と川柳』(復本一郎著、講談社現代新書)のように、俳句と川柳を徹底的に比較したものも初心者にとっては俳句の概念がはっきり見えてくるので理解しやすい。俳句は「俳諧の連歌」(発句、脇、第三、平句、挙句からなる)の流れから生まれ、基本的には二句ワンセットになっていた。現在の俳句は五・七・五の十七音のみで鑑賞するが、もともとは連歌の発句(五・七・五)であった。それが季語や切字をどうしても必要とする理由である。一方の川柳は、平句だから「切れ」と「季語」を絶対の条件にはしていない。(俳句にも季語のないものも許されてはいるが一般には季語が必要)。俳句の特徴は定型詩である、という観点からの入門書が『俳句をつくろう』(仁平勝著、講談社現代新書)。日本語の詩は、言葉の音数がリズムを作り出すが、これを音数律といい、これがあらかじめ決まっているのが定型詩で、俳句は五・七・五の定型詩である。これが本書の肝。俳句は季語が大切である、とか、世界で最も短い詩である、とかは二次的なことで、形式(五・七・五の定型)であることが第一条件。だから、まず型を身につけるようにとすすめる。第一部で「俳句的な場面」という概念で集約して季語と定型を、第二部で俳句の技法を「写生」「取合せ」「省略」「デフォルメ」に代表させる、明快でシンプルな入門書。
 鷹羽狩行の三部作『俳句のたのしさ』(講談社現代新書)、『俳句を味わう』(講談社現代新書)、『俳句の上達法』(講談社現代新書)は一作目で俳句に親しみのない人に俳句の魅力と面白さを述べ、二作目で俳句の面白さを知った人に秀句五百を題材に、俳句の鑑賞法を指南。三作目では三百あまりの句を題材に添削実例を中心に推敲する過程を述べる。
『百人一句』(高橋睦郎著、中公新書)は『小倉百人一首』にヒントを得て、『古事記』の倭建命から現代俳句の永田耕衣まで、五・七・五の名作俳句百句を独自の視点で通時代的に選んで編んだアンソロジー。百人分まとめて読めて、日本人の美意識の本質と変遷がわかる画期的なエッセイ。巻末の仁平勝との対談「希望としての俳句」も読み応えがある。『俳句という遊び』(小林恭二著、岩波新書)は飯田龍太邸で会した八人(飯田龍太、三橋敏雄、安井浩司、高橋睦郎、坪内稔典、小澤實、田中裕明、岸本尚毅)の真剣勝負の句会ライブ。
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