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企業組織
組織の存続を優先させるために起こる弊害についての指摘。組織の一員であると同時に多様な価値観やパーソナリティを持つ従業員との間にいかなる統合の枠組みが可能なのかなどを示す。
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読書ガイド
 終身雇用、年功序列といった制度を特徴とする従来の日本型企業組織に綻びが目立つようになって久しい。ホワイトカラーの生産性を国際的に比較すると、ずるずると順位を落とし、職場への定着意欲も低い水準にある。
『個人尊重の組織論』(太田肇著、中公新書)は、企業組織に関する議論が日本的経営か欧米的経営かで右往左往したり、総花的な主張が幅をきかせたりしがちななかで、個人と組織の双方が何を求めているかに立ち返り、組織と個人の新たな関係のあり方を考察した一冊である。
 従来型の日本企業においては、仕事や職場に対する低い満足度と猛烈な働きぶりの同居という奇妙な現象が見られた。それは閉鎖的な環境で敗者復活の道がない横並びの昇進レースが行われるため、個人は組織に対し最大限の貢献をし続けなければならなかった帰結である。見方を変えると、たとえ貢献に見合った報酬を支給しなくても、組織は個人から最大限の貢献を獲得できたことを意味する。
 だが、将来の経済成長と企業の安定性に疑問符が付くようになった段階で、このようなモデルはもはや成り立たない。そこで著者は個人が組織と直接関わり全人格的に取り込まれるのではなく、仕事を介して組織と関わり、限定的な範囲で利益に貢献する雇用モデルへの転換を提唱する。
 同じ著者による『囲い込み症候群』(ちくま新書)は企業、学校、地域など日本の組織に共通する体質、つまり見えない重圧がのしかかり、異議を唱えることが許されないような閉鎖的な体質を「個人」の視点から分析、批判し、今後の組織づくりの展望を提示している。
 組織が個人を囲い込むことの弊害の数々や、日本人特有と考えられてきた集団主義的志向や行動様式は社会的、経済的な条件の上に形作られたに過ぎないことを明らかにし、多様な人々が自らの意志で参加し自律的に活動できる組織づくりの必要性を主張する。
『組織戦略の考え方』(沼上幹著 ちくま新書)は、組織の基本が忌み嫌われがちな「官僚制」にあることを確認した上で、フリーライダー問題や虎の威を借る「キツネの権力」発生のメカニズムなど、組織を内から疲弊させる要因について詳述。組織構造の変革に過度の期待をかけることへの警告や、社員の動機づけとして自己実現欲求を持ち出す短絡的議論への批判など、組織をめぐる誤った常識を覆していく。
 人間にも知能があるように、企業組織のあり方にも良い悪いの判断基準があるという観点に立ち、戦略を効果的に実行するための指標を提示しているのが『組織IQ』(鈴木勘一郎著、角川ONEテーマ21)。『企業遺伝子』(野口吉昭著、PHP新書)は企業文化を構成する「企業遺伝子」のマネジメントについて論を展開。この2冊の著者はいずれもコンサルタントである。『変革の企業文化』(河野豊弘著、講談社現代新書)はよどんだ企業風土変革の方法論。
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