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地震
やがて東京を襲うといわれる大地震を想定した対策、活断層と暮らす防災の知恵、地震学と考古学の成果を生かす新学問の紹介など。
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読書ガイド
 世界有数の地震国・日本。20世紀以降だけでも、1923年の関東大震災(関東地震)から1995年の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)まで、多数の死傷者を出す大地震が何度も発生した。地震関連のテーマは地震活動そのもののメカニズムや地震の歴史、地震防災、耐震建築、地震予知など多岐にわたる。ここでは、地震予知を除く分野の新書を紹介する。
 地震の本質は断層活動である。断層のうち、ずれが繰り返し発生し、地震を起こしている断層が活断層だ。「活断層」という言葉は阪神・淡路大震災を機に広く知られるようになった。『活断層』(松田時彦著、岩波新書)は、活断層とは何かを詳しく解説するとともに、全国にくまなく存在する活断層の危険度を説明している。『活断層大地震に備える』(鈴木康弘著、ちくま新書)は、活断層をキーワードに、地震のメカニズムから防災までを分かりやすく解説している。
『地震と噴火の日本史』(伊藤和明著、岩波新書)は地震のほか、富士山や雲仙普賢岳から、日本で初めて直前噴火予知に成功した2000年の有珠山噴火に至る日本の噴火史を詳しく紹介している。『地震考古学』(寒川旭著、中公新書)は地震で変形した古墳など各地の地震跡の研究をまとめた本だ。
 小中学生向きの入門書には、『地震・プレート・陸と海』(深尾良夫著、岩波ジュニア新書)がある。地震の根本的な原因となるプレート運動について、平易に教えてくれる。
 近い将来、首都圏での大地震の発生が予測されている。『大地動乱の時代』(石橋克彦著、岩波新書)は1976年に東海大地震説(駿河湾地震説)を発表して注目を集めた著者が、関東の地震活動の歴史と発生メカニズムを論じた本格的な著作だ。東海大地震に加え、約70年周期で起こっている小田原地震、予測が難しい首都圏直下型地震といった大地震が今後10-20年、遅くとも21世紀半ばまでに複数発生すると警告し、「東京大震災を軽減する根本的対策はただ一つ、一極集中を排除することである」と説く。具体的には、新都建設や地方分権の推進を訴えている。『東京大地震は必ず起きる』(片山恒雄著、文春新書)は東京での大地震発生を想定して、ライフライン確保などの都市防災の重要性を指摘する一方、住宅の耐震補強や地震保険を含めた個々人の心構えにも言及している。
 建築物にとって、地震対策は欠かせない。『地震とマンション』(西澤英和、円満字洋介著、ちくま新書)は建築の専門家として、阪神・淡路大震災の被災マンションの修復に尽力した2人の著者が、この地震でどんな建物が壊れ、どんな建物が壊れなかったのかを検証しながら、耐震補強の方法を説明している。戦後の鉄筋コンクリート(RC)造建築の多くが壊れたのに、戦前のRC造建築はほとんど壊れなかった。戦前の建物が「今の規準に比べて同じ地震力に対して、総合的には2倍以上の安全率(余裕)をもつように設計された」ためだという。両著者は被害を繰り返さないために、耐震補強に取り組むことを勧めている。『地震と建築』(大崎順彦著、岩波新書)は地震動の性質、地盤と震災の関係、耐震設計などを丁寧に説明した入門書。83年初版の本だが、長く読み継がれている。
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