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悪女
魅力的で複雑、男を誘惑する魔性の美女…というイメージの悪女。一体どういう魅力があるのか。男がひかれる理由とは?歴史物語や神話などに存在した悪女たちの生き方と魅力。
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読書ガイド
 悪女とは、男を誘惑する魅力的で危険な美女――というイメージが一般的だが、一方では罪を犯す悪者というイメージもあり、どこか曖昧な言葉である。歴史上の人物や文学作品の中にも悪女と呼ばれる女性は数多く存在するが、一体、悪女とはどういう女性のことをいうのだろうか。どうして悪女と呼ばれるようになったのか。魅力はどこにあるのか。曖昧なイメージの中にある悪女の実態とは?
『男はなぜ悪女にひかれるのか:悪女学入門』(堀江珠喜著、平凡社新書)は、文学作品、歴史物語、実在する女性、映画、レディースコミックに至るまで、そこに登場するさまざまな悪女像を分析する"悪女学"の入門書。「悪女は本当に美人か」「女は化け物」など独自のテーマで悪女の姿をひも解いている。本書では「悪女」の本来の意味はもともと「醜女」だったことを指摘し、その「悪女」が現代のような美女のイメージになったのは「ひとつには映像という表現システムのおかげ(せい?)といえそうだ」と説明。悪女と呼ばれる女性は必ずしも絶世の美女ではなく、美女の印象を与え、男をとりこにするあらゆる"技"を持っていることを強調している。また、悪女と関連づけられやすい不倫やタバコなどについて「男性の場合は当たり前とうけとめられても、女性なら白い眼で見られ、悪女にされることがある」というように、悪女というものが現代の男性社会においてつくり上げられた点を浮き彫りにする。そして「悪女は男性社会において、男性にとっての不都合な事態の責任を押しつけることのできる魅力的な女性として扱われたりしていたのだが、近年においては女性をも惹きつけるテーマになりつつある」と分析し、現代の女性があこがれる近年の悪女像を女性雑誌のアンケートやレディースコミックから例を挙げて探っている。
 時代を動かした、あるいは時代に翻弄された歴史上の悪女を紹介する『「悪女」はこうして生まれた』(三宅孝太郎著、ちくま新書)は、世界の代表的な悪女史を知る歴史読み物でもある。本書は悪女の条件として「絶対条件は美貌、それも男を魅了してやまないセックス・アピールがあること。そのうえ行動力があり、頭もよい。ただし教養は問わない。鼻先に教養をぶらさげたようなのは悪女たりえない」とする。まず「禁断のはこを開けた悪女の始祖」と紹介するギリシア神話のパンドラをプロローグに、現実世界の楊貴妃、日野富子、エリザベート・バートリ、マリー・アントワネット、阿部定など16人の"悪女"が登場。「悪女を通じて見た世界史」というユニークな視点から、時代を動かした世界の悪女を知ることができる。
 主に文学作品の"悪女"を紹介する書としては、フランス文学から読み解く悪女の姿、恋愛の本質を描いた『悪女入門-ファム・ファタル恋愛論』(鹿島茂著、講談社現代新書)。男を破滅させる魔性の魅力を持った女性を意味する仏語「ファム・ファタル」の姿とその恋愛を、数々のフランス文学から解説している。そして『ギリシア神話の悪女たち』(三枝和子著、集英社新書)は、ホメロスなどビッグネームの男たちが主役のギリシア神話を裏から読み直し、そこに存在する魅力ある悪女の姿を描いている。
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