山本由伸 : 常識を変える投球術

中島大輔著

新潮社, 2023.2, 208p., (新潮新書 ; 985)

ISBN: 9784106109850

所属テーマ
内容

肘は曲げない、筋トレはしない、得意球のスライダーは自ら封印――。いまや日本球界最高の投手に登り詰めた山本由伸は、あらゆる面で「規格外れ」である。そもそも身長178センチ、体重80キロとプロとしては肉体的に恵まれていない山本が、どうしてここまでの成長を遂げたのか。ブリッジややり投げを取り入れたトレーニングの理由や独特の思考法、そして目指す未来まで、野球に精通したライターが徹底解読する。

目次

はじめに

第一章 小粒な高校生が秘めた“唯一無二”の才能

逃してはならないピッチャー/スカウトの眼力/5年で日本球界の頂点へ/剛腕ならではの代償/プロ野球選手として必要な考え方/2年目の春季キャンプでの“事件”/独特なフォームは「アーム投げ」なのか/山本由伸をマネしてケガする野球少年

第二章 1年目オフの「フルモデルチェンジ」

人と人のつながり/“芯”をつくるエクササイズ/ウエイトトレーニングは必要か/運命の出会い/筒香嘉智という存在/メジャー投手の「重いボール」/筒香から受けた影響/「すべて変わった」1年目のオフ/とんでもない球と、悪い予感と/やり投げトレーニングの成果

第三章 BCエクササイズでできた心身の「軸」

スポーツに多い“落とし穴”/BCエクササイズができるまで/治療と指導で一番大事なこと/同じ5キロでも、“力の質”が変わる/すべては「正しく立つこと」から始まる/「正しく立つ」とはどういうことか/BCエクササイズの根幹を成す「5つのB」/自分の重心をコントロールする/自分のズレを確認する/力じゃない、力/ブリッジの先にあるもの/ウエイトより難しいエクササイズの成果/“帰ってくる場所”/背中を押してくれた“予言”

第四章 「何か変」なピッチングフォーム

急成長した無名投手/宇宙の原理と陰陽論/山本が獲得した「暗黙知」/ウエイトに取り組まない「根拠」/「一本の青竹」を強い力でしならせる/現代プロ野球の“成功例”/やり投げトレーニングの真意/調整能力を養うハンマー投げ/遠投とピッチングの本質/要領の良さと、不安への弱さ/あどけなさの正体

第五章 世界に類を見ないピッチャー

地球の裏側で見た「野球の原点」/スポーツの本当の良さ/不安と野心/見据える「世界基準」/“強い球”を投げられる理由/「常識外れ」の変化球/今、流行りのピッチャー/世界に目を向ける理由

おわりに

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